春の暖かな日ざしがやわらかく輝きわたった2月28日(日)群馬県高崎市の高崎ビューホテルにて、『春を満喫~頭のリフレッシュとアレルギー改善』についてと題しての特別講演が、バイオソフトの主成分として脳の活性で医療が注目している「ホスファチジルセリン」の製造元である日油株式会社から山田龍太郎先生とNPO法人機能性素材研究会から病院薬剤師根津先生をお招きして開催されました。
前半は、昭和12年に創立され、日産、富士銀行、みずほグループに属す化学メーカーの会社であり、種子島ロケット点火の固体燃料(火薬事業)や車の下地塗料では世界No.1の大手企業、日油株式会社の食品事業部において研究されているホスファチジルセリン(PS)についての講演でした。
ホスファチジルセリン(PS)は、リン脂質(レシチン)の一種で、水にも油にも馴染みやすく、細胞膜を構成する主成分で、特に脳に多く含まれます。1950年代より欧米にてPSの研究(牛脳由来が中心)がスタートして、1986年にイギリスにて狂牛病発生により牛脳から植物(大豆)由来になり、1995年に米国にてPS製品発売により翌年には大ヒットしたのを受け、1997年より日本でPS製品が発売されました。そして2002年に日油でも販売開始されました。2003年に米国にてPSの限定的強調表示が認可され、2013年には韓国でもPSの強調表示が認可されています。
アメリカでは、発売3年後に販売量が3倍に増加しており、その購入理由として7割の人が記憶力や脳機能改善効果を期待しているのです。
海外ではホスファチジルセリンは、自分の健康を自分で守る『ブレインフード』として広く認知されています。しかし日本ではまだ認知度が低いようです。今後超高齢化社会の日本にとって、ブレインフードによるセルフメディケーションは重要になり、高い需要が見込まれます。
経口摂取したPSは血液脳関門を通過し、脳に到達することから脳機能改善効果が認められています。加齢による認識脳の低下や記憶障害、アルツハイマー症および老人性痴呆症に対しては、ヒトでの有効性も示唆されています。
またADHD(注意欠陥多動性障害)の不注意傾向を軽減させる働きもあり、小学生を対象にした実験により、前頭葉での神経伝達物質の働きをよくすることが示され、大人への効果も期待されています。
さらに社内試験により作業(内田クレペリン検査等)による精神ストレスの低減が認められました。運動選手による激しいウェイトトレーニング後の筋肉痛の軽減効果・筋肉損傷の抑制も認められています。したがって、PSには精神ストレス低減・肉体ストレス低減をさせるストレスホルモンの分泌抑制効果があります。
日油では、国内で初めてPSの工業化に成功し、食品衛生法に準拠した製造方法であり、ホスファチジルセリンは厚生労働省から食品として認められていて、米国FDAのGRAS認証(一般に安全と認められる食品)を取得している事からも安全性が確認されています。
今後超高齢化社会になる日本では2025年には認知症の高齢者は700万人にもなり、65歳以上では5人に1人になると言われています。PSは臨床例も多く、ヒト試験での種々の効果も認められており、副作用のない安心・安全な食品である事を改めて認識しました。
まだまだ認知度の低いPSが配合されている当社の『バイオソフト』の効果・効能を多くの方に知っていただけるよう活動していきたいと思います。
(文: 芳賀 陽子)
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